正直に書く。管理人がベンチプレスを始めた初日、空バー(20kg)すらまともに制御できなかった。バーがグラグラ揺れて、左右に傾いて、胸まで下ろすのが怖くて途中で止めた。そこから1年後に100kgを達成した。
振り返ってみて思うのは、最初の1ヶ月の過ごし方がその後の伸びを決定的に左右するということだ。最初に変なクセがつくと後から直すのに3倍の時間がかかる。逆に最初の1ヶ月を正しく過ごせば、3ヶ月後には自分の体重くらいは上げられるようになる。
この記事では「今日からベンチプレスを始める人」に向けて、管理人が初心者時代に戻れるなら絶対にやることを全部書く。
Week 1:空バーでフォームを叩き込む
最初の1週間は重量のことを一切考えなくていい。空バー(20kg)だけでひたすらフォームを覚える。「軽すぎて意味ないだろ」と思うかもしれないが、これが一番大事だ。
管理人は最初の2回のトレーニングで「重量を上げたい欲」に負けて40kgに飛んだ。結果、フォームがバラバラのまま胸に変な痛みが出た。3回目から空バーに戻してフォームを1からやり直した。この2回分のロスは今でも後悔している。
空バーで確認する5つのポイント
- 肩甲骨を寄せて下げる — ベンチに寝たらまず肩甲骨を寄せる。「胸ポケットにモノを入れる」イメージで肩を下に引く。
- 足の位置を決める — 足裏全体を床につける。膝の角度は90度前後。踏ん張れる位置を探す。
- バーを胸の一番高い位置に下ろす — 乳首のやや下あたり。首や腹に落とさない。
- 手幅は肩幅の1.5倍 — ラックの81cmラインを目安に。狭すぎると三頭筋メイン、広すぎると肩を痛める。
- バーを真上ではなく「斜め上」に押す — 胸から押してラックアウトの位置(目の上あたり)に戻す。弧を描く軌道がベスト。
肩が上がったままバーを受ける。肩甲骨が寄っていない。足がブラブラ。バーをまっすぐ上下に動かそうとする。
肩甲骨を寄せて下げ、胸を張る。足は床にベタ付き。バーは弧を描いて胸→目の上へ。尻はベンチにつけたまま。
Week 1のトレーニングメニューはシンプルでいい。
| 種目 | 重量 | セット × レップ |
|---|---|---|
| ベンチプレス(フォーム練習) | 空バー (20kg) | 5 × 10 |
| ダンベルフライ | 3〜5kg | 3 × 12 |
| プッシュアップ | 自重 | 3 × 限界 |
週2〜3回、同じメニューでいい。「フォームが安定してきたな」と感じるまでは重量を上げない。動画を撮って確認するのが最も効果的だ。
Week 2:重量を少しずつ追加する
フォームが安定してきたら重量を追加する。1回のトレーニングで2.5kg〜5kgずつが目安だ。いきなり10kg追加するのはNG。
管理人の場合、Week 2は30kgからスタートして、3回目のトレーニングで40kgに到達した。体重52kgなので40kgでもかなりの重量感だった。
| 種目 | 重量 | セット × レップ |
|---|---|---|
| ベンチプレス | 30〜40kg | 4 × 8 |
| ダンベルプレス | 8〜10kg × 2 | 3 × 10 |
| ケーブルプレスダウン | 10〜15kg | 3 × 12 |
ここで三頭筋の補助種目(ケーブルプレスダウン)を入れ始める。ベンチプレスは「押す」動作なので、三頭筋が弱いとすぐに頭打ちになる。初心者のうちから三頭筋を鍛える習慣をつけておくと、後から圧倒的に差がつく。
Week 3:セット構成を固める
Week 3の目標は「3セット × 8レップを安定して完遂できる重量を見つける」こと。これが今の自分の「作業重量」になる。
3セット目の8レップ目がギリギリ上がる重量がちょうどいい。楽すぎたら次回2.5kg追加。3セット目で5レップしかできなかったら重すぎ。
Week 4:記録して振り返る
1ヶ月目の最後に、今の自分のMAXを把握する。ただしいきなり限界に挑戦するのは危険なので、RM換算を使う。
例えば40kgを8レップできたなら、推定1RMは約50kg。これが今のスタートラインだ。ここから毎月の成長を記録していく。
管理人のRM換算表ページで自分の数値を計算できる → RM換算表はこちら
- 作業重量 — 3×8で安定して使える重量
- 推定1RM — RM換算表で算出
- 体重 — 体重比を計算する基準になる
- フォーム動画 — 横から撮影。1ヶ月後に比較すると成長がわかる
食事:初心者が最低限やるべき3つ
「食事は後から考えればいい」は間違い。特に細身の人は食事量が圧倒的に足りていないケースが多い。管理人自身がまさにそうだった。
① タンパク質を体重 × 1.5g 以上
体重52kgなら1日78g以上。鶏むね肉200gでタンパク質約46g、卵3個で約18g、プロテイン1杯で約25g。食事だけで足りないならプロテインで補う。最初から体重×2gを目指す必要はないが、1.5gは最低ライン。
② カロリーを「維持+200〜300kcal」に
筋肉を増やすにはカロリー余剰が必要。ただし初心者は食べすぎると脂肪だけ増える。維持カロリー+200〜300kcalが目安。維持カロリーは「体重(kg) × 35」で大まかに算出できる。52kgなら約1,820kcal。つまり2,000〜2,100kcalくらいを目標にする。
③ 朝食を抜かない
管理人は朝食を抜く生活をしていた時期があり、その時期は重量がまったく伸びなかった。朝食でタンパク質を摂ることで筋タンパク合成のスイッチが入る。最低でも卵2個とパンくらいは食べてほしい。
最初の1ヶ月で買うべきギア
結論から言うと、最初の1ヶ月で必要なギアはリストラップだけでいい。
手首が弱い状態でバーを握ると手首が反り返り、重量が上がるにつれて痛みが出る。管理人は最初リストラップなしでやっていて、40kgあたりで手首に違和感が出始めた。結果的にTFCCの怪我につながった可能性もある。
パワーベルトやエルボースリーブは重量が60kgを超えてからで十分。最初から揃える必要はない。
初心者がやりがちな失敗5つ
管理人自身がやった失敗も含めて正直に書く。
① 重量を上げるのが早すぎる — フォームが固まる前に重量を追加すると怪我のリスクが跳ね上がる。焦らない。
② 毎回MAXに挑戦する — 初心者のうちは毎回限界重量に挑戦したくなるが、成長するのは「セットを組んで回数をこなす」時間だ。MAXテストは月1回で十分。
③ 足の位置を気にしない — ベンチプレスは上半身の種目に見えるが、足の踏ん張りが重量に直結する。足の位置を毎回固定する意識を持つ。
④ 他人と比較する — ジムで隣の人が100kg上げていても気にしない。体重も年齢もトレーニング歴も違う。自分の先週と比較しろ。
⑤ 食事を軽視する — どんなにトレーニングを頑張っても、材料(タンパク質)とエネルギー(カロリー)が足りなければ筋肉は育たない。
まとめ:1ヶ月後の自分を変える
- Week 1:空バーでフォームを叩き込む
- Week 2:2.5〜5kgずつ重量を追加
- Week 3:3×8の作業重量を見つける
- Week 4:推定1RMを記録する
- 食事:タンパク質×1.5g・維持+200kcal・朝食を食べる
- ギア:リストラップだけ買う
最初の1ヶ月は「どれだけ上げたか」じゃなく「どれだけ正しいフォームを体に覚え込ませたか」で決まる。焦らずにフォームを固めた人が、3ヶ月後・半年後に一番伸びる。管理人が保証する。